徒然趣味

小説、マンガ、アニメ、映画の感想を書いていきます。

小説 カラフルの感想<ネタバレ注意>

今回は、森絵都の小説であるカラフルの感想を書いていきたいと思います。
ネタバレが苦手な方はブラウザバックを推奨します。










カラフル (文春文庫)

カラフル (文春文庫)
























~カラフルとは~

カラフルとは、森絵都さんが書いた児童小説です。
森絵都さんは私が一番好きな作家と言いたいくらい好きな作家さんです。
今回は森絵都さんの代表作に当たるカラフルについて書いていきますが、今後はほかの作品の感想も書いていこうと考えています。

さて、カラフルの大まかなあらすじについて書いていきたいと思います。


「おめでとうございます! 抽選にあたりました! 」 生前の罪により輪廻のサイクルからはずされたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、 再挑戦のチャンスを得た。 自殺を図った中学三年生の少年、小林真の体にホームステイし、 自分の罪を思い出さなければならないのだ。 ガイド役の天使のプラプラによると、父親は利己的で母親は不倫しており、兄の満は無神経な意地悪男らしい。 学校に行ってみると友達がいなかったらしい真に話しかけてくるのは変なチビ女だけ。 絵を描くのが好きだった真は美術室に通いつめていた。 ぼくが真として過ごすうちに、しだいに家族やクラスメイトとの距離が変っていく。 モノクロームだった周囲のイメージが、様々な色で満ちてくるーー。

Amazonの内容欄の引用になりましたが、これがまさに、小説 カラフルの概要です。
とてもわかりやすくまとめていて感動しました。
本当にこのような内容です。好みがとても別れてしまう作品だとは思いますが私は好きです。
続いて、感想について書いていきます。



























~感想〜

私が初めてカラフルを読んだのは学生の頃だったので、衝撃的でした。
小説やアニメで転生する、という行為はあまり珍しくなく、異世界転生ということが前提となっているジャンル小説は今では数多くあります。
輪廻転生は当然のことだと当時は思っていたので、この設定にはあまり驚かなかったのですが、私が衝撃を受けたのは、小林真の自殺する経緯です。
先程引用させて頂いた通り、初恋の女子が汚いおっさんと共にラブホテルに入っていき、そのラブホテルに母親が見知らぬ男とでてきたり、堅実な父親が上司が逮捕されたのにも関わらず昇進したと小躍りを踊ったり、兄に自分の1番のコンプレックスであった背が低いを隠すためのシークレットブーツがバレた時に、「お前は一生背が伸びないんだよ」と言われます。
それらが一気に押し寄せ、小林真は自殺してしまいます。
小林真に会ったことがない「ぼく」でさえ衝撃を受けます。
幼いながら、読んでいてこれは死んじゃうかもしれないと思いました。
小林真は友達がおらず、過去にはいじめられた少年です。家族と絵を描くことと初恋の人が大切だと思っていた少年の身に、このような事実が一日に押し寄せしまいました。

そこから「ぼく」が小林真として生きていくことになります。

暖かい家庭だと感じていた「ぼく」を裏切るような本性を持っていた小林家でしたが、「ぼく」は小林真も知らなかった真実に徐々に迫っていきます。

一二時間くらいでサラッと読めるのでぜひ読んでみてください。

漫画 ワールドトリガーの感想<ネタバレ注意>

今回は、連載再開おめでとうございますということでジャンプ作品のワールドトリガーについて感想を書いていきたいと思います。

アニメ版ではなく、コミック版の方の感想です。
ネタバレが苦手な方はブラウザバックを推奨します。






























ワールドトリガーとは~

葦原大介さんが描くジャンプ漫画です。
ジャンルはSFバトルものといった感じでしょうか。私はジャンプ作品を読んで育ちましたが、SFものはほとんど読んだことがありません。
ジャンプでSFは結構珍しい部類に入ると思います。
ワールドトリガーの前に賢い犬リリエンタールという漫画を連載しています。
漫画アプリ ジャンプ+で無料公開していますので気になった方はぜひ読んでみてください。

続いて、大まかなあらすじに入ります。

異次元からの侵略者「近海民」の脅威にさらされている三門市。そこに住む少し正義感の強い中学生・三雲修は、謎の転校生・空閑遊真と出会う。
遊真に振り回される修の運命は!?
最新型SFアクション始動!!


こちらがジャンプ+上のあらすじとなっています。(引用させて頂きました)

三雲修、空閑遊真、雨取千佳、迅悠一という4人の主人公と近海民からこの世界を守るボーダー隊員達による少年漫画です。




























~感想〜

この作品の醍醐味は、この世界の侵略を始める「近海民」をトリオン体やトリガーという武器を使って倒すという魔王を勇者が倒すといったような王道でありながら、それを現実に落とし込み、ボーダーという組織で協力したり、時には争いながら行っていくところだと思います。

3人から4人でチームを組み、オペレーターの指示に従って行動するため、サバイバルゲームが好きな人はハマる人が多いようです。
ボーダー内でのランキング戦が今の話の本筋なので、ボーダー隊員内での争いが主になっていますが、突如近海民が襲ってきたりしますので、そちらを倒したり、A級隊員になって近海への遠征に参加をしていくことを目標に皆努力しています。


隊員はもちろん人が沢山いますので、覚えにくい、分かりづらいと感じる人もいると思います。
ですが、様々な登場人物がきちんと主人公に絡んだり、回想で触れたりしてくれますので意外と覚えやすいです。
私は2、3回読み直すことを心がけています。

三雲修、空閑遊真、雨取千佳、迅悠一の4人とも性格がバラバラのキャラクターで、関わっていくキャラクターのもそれぞれ4人とも変わっていますので、この4人を中心に覚えていくと良いと思います。
主人公というより、主要人物という分け方なのかも知れません。

雨取千佳の兄である雨取 麟児を近海から見つけだしたい千佳と千佳を守りたい修。修に頼まれた空閑遊真。独自に行動している迅悠一。

近海民であり、嘘を見抜けるサイドエフェクトを持つ空閑遊真、膨大なトリオン量をもつ雨取千佳、未来予知のサイドエフェクトをもつ迅悠一、そしてなんの能力も持たない三雲修。

それらがどのように作用し、雨取 麟児がいる近海に行くためボーダーのA級隊員になることが出来るのか、これからの展開が楽しみです。


ワールドトリガーにハマった人にオススメしたいのが、ワールドトリガー オフィシャルブック、通称BBFです。
ワールドトリガーの設定はもちろん、まだ漫画で描かれていないキャラクター設定も読めます。
また、登場人物のあれやこれも読めますので、興味がある方には是非オススメします。

ワールドトリガーに興味が出た人がいれば、現在ジャンプ+で毎日2話ずつ、計100話を無料で読むことができますのでオススメします。
BBFもジャンプ+で100ページ無料で読めます。
ワールドトリガーの前作、リリエンタールも無料で読めます。
また、ニコニコ動画でアニメ ワールドトリガーの無料公開が始まりますので、アニメから入りたい人にはオススメです。


ジャンプ+ ワールドトリガーキャンペーンについて↓↓↓
『ワールドトリガー』連載再開記念!100話無料キャンペーン開催!!‐少年ジャンプ+


ニコニコ動画 アニメ ワールドトリガーの無料公開について↓↓↓
アニメ「ワールドトリガー」1話から37話をniconicoで順次無料配信 - コミックナタリー



いつ再開するのだろうと不安でしたが、連載再開になり、本当に嬉しいです。葦原先生が無理なさらず、自分のペースで漫画が描けるようになり安心しました。ジャンプSQで是非休養を取りながら書きあげていただきたいです。

以上で感想を終わりにします。
興味が出た方はぜひ読んでみてください。
とてもオススメです。

アニメ版 少女革命ウテナの感想 後編 <ネタバレ注意>

今回は、前回に引き続きアニメ版 少女革命ウテナについて感想を書いていきます。


前回の記事はこちらです↓↓↓
https://misomiso.hatenablog.jp/entry/2018/10/11/135012

前回同様、ネタバレを多く含みますので苦手な方はブラウザバックを推奨します。






































〜アニメ版 少女革命ウテナの人間関係〜

前回書いたように、少女革命ウテナの人間関係について書いていきたいと思います。
少女革命ウテナは数多くのキャラクターがいるので簡潔に3人ごとまとめていきたいと思います。
同じキャラクターが何度も出てきますが、アニメを見ていてわかりやすかったり、重要だと思った関係を中心にまとめようと考えているので、ご了承ください。




ウテナとアンシーとチュチュ

最初の主要人物たちです。
チュチュとはアンシーの唯一の友達のお猿さんでアンシーに懐いています。
アンシーよりも表情豊かで分かりやすく、愛嬌のあるキャラクターです。
このチュチュがアンシーの本心だと考える人もいます。西園寺がアンシーにアプローチをかけている時、チュチュは西園寺を無視していますし、暁生とアンシーが夜いない時、1匹でベッドで寝ており、ウテナがやってきてからはいつもウテナのそばで寝ています。
チュチュは早い段階でウテナに懐いており、それがアンシー自身も知らないアンシーの本心だと考えると、面白いと思いました。




棺の中の少女と西園寺と冬芽

幼なじみである西園寺と冬芽が棺の女の子に出会います。
棺の中の少女は、両親が死に絶望して棺の中に引きこもり、死ぬ時を待っています。
そんな彼女に西園寺は困惑しますが、冬芽は「彼女に永遠のものを見せてやればこの棺から出ていくかも」と言います。
永遠のものとは、少女が
「生きるって気持ち悪いよね。永遠なんてあるわけないのにね」
と言ったことがきっかけだと思います。
そして次の日、彼女は棺から出て何かを決意した目をしていました。
西園寺は冬芽が永遠のものを彼女に見せたのだと嫉妬し、永遠のものとそれを見た冬芽を渇望するようになりますが、冬芽は少女が見たであろう永遠のものと棺の中の少女を探求するようになります。
西園寺は棺の中の少女はアンシーだと思い込みますが、冬芽はウテナだと思うようになります。
ここの違いも面白いです。
二人とも棺の中の少女を求めますが、西園寺は自分より先に行く冬芽への嫉妬、冬芽は棺の中の少女を救うことができた永遠のものを強く思っているだけで、棺の中の少女はきっかけに過ぎないのだと私は感じました。
それでも冬芽はウテナに本当に恋をするようになり、西園寺はアンシーを手に入れることは出来ませんでしたが、冬芽と昔のような良好な関係を築くことが出来ました。
暁生とウテナと冬芽、アンシーと西園寺と若葉のそれぞれの関係も良いと思います。




樹里と枝織と瑠果

名前だけ見ると女の子3人の関係に見えますが、女2人に男1人です。
この3人は非常に人気があり、この作品でも異色の雰囲気を放っています。
樹里さんの気高く美しい恋と、枝織の醜く醜悪な乙女心と、瑠果の純粋で思いやりの愛が輝きます。
幼なじみの女の子に淡い恋心を抱きながら、悩み続ける樹里さんは美しいと思いました。
瑠果は幾原邦彦本人だといわれていますが、それを踏まえてみると、より面白くなるとおもいます。



アンシーと幹と梢

アンシーに恋する少年というまさに王子様にぴったりな設定なのに、アンシー本人ではなく虚像の姫宮さんに恋していることでアンシーに見向きもされない幹と元祖ヤンデレクレイジーサイコ妹である梢のコンビは、アンシーと暁生の関係への対比なのかと思いました。
元祖ヤンデレクレイジーサイコ妹とはいいましたがそれぐらい梢が印象的だったという意味で、決して梢の感情はこんな言葉でいいとは思っていません。貶す意味はありませんので悪しからず。
脱線しましたが、王子様になるには幹は純粋すぎたのだと思います。



ウテナとアンシーと暁生

この3人の関係が少女革命ウテナの本幹と言っても過言ではありません。
女の子にも関わらず王子様を志すウテナ、王子様の妹だった故に魔女にされてしまったアンシー、王子様から世界の果てに落ちた暁生。
ウテナが王子様を目指すきっかけを思い出すところは今見ても感動します。

ウテナは確かに王子様に連れられて棺から出ましたが、王子様になると決意したのは、千本の剣に貫かれているアンシーを見た時という所が良いと感じました。
ウテナが暁生と恋愛を繰り広げていきますが、この2人に幸せなカップルになって欲しいとは私は思えませんでした。
それは、ウテナが王子様になって欲しいという期待ゆえのことなのだと考えます。
アンシーもこんな気持ちだったのかなと思うと改めてすごいと思います。

アンシーは最後の最後まで暁生を信頼していて、最終的にウテナに乗り換えるといったような意見を目にしたことがありますが、私はアンシーはどちらにも嫉妬していたのではないかと思います。
自分の全てを犠牲にした兄が自称 王子様の女の子と仲良くしている姿はもちろん、自分の初めての友達になろうとしてくれる、好きだった頃の兄の片鱗の持つ女の子が落ちぶれた兄に弄ばれる姿は、あまりにも醜く、どうしようもない気持ちになると思います。
アンシーは予告でウテナに「貴方のこと、ずっと軽蔑していた」と言いますし、ウテナと暁生が写真を撮る時はチュチュを使って間に入り、暁生をハブり、アンシーとウテナはしっかりと映る写真を飾ったりします。
実にアンシーらしくていいと思います。

ウテナは所詮勇者様だと劇中でいわれますが、王子様ではアンシーを救えなかった、ウテナだから救えたのだと考えています。
アンシーの友達になろうとしてくれたウテナだからアンシーを救えて、王子様の妹という決してお姫様になれないアンシーという少女を革命できたのだと信じています。


以上が少女革命ウテナの感想になります。
2回に分けたのに長い文量になりました……。
映画版はまだ見てないので今度借りてこようと思います。
さらざんまいが放映され始めたら、ユリ熊嵐の感想をかきたいと思っています。ユリ熊嵐も好きです。

アニメ版 少女革命ウテナの感想 前編 <ネタバレ注意>

今回は、アニメ版 少女革命ウテナの感想について書いていきたいと思います。
少女革命ウテナは、少女漫画版、映画版とありますが、今回はアニメ版の少女革命ウテナについて書いていきます。
ネタバレが苦手な方はブラウザバックを推奨します。












~大まかなあらすじ~

王子様になりたい天上ウテナは、鳳学園に入学した。
才色兼備で男装の彼女は瞬く間に人気になった。
そんなある日、薔薇の花嫁と呼ばれる姫宮アンシーが生徒会副会長 西園寺に暴力を振るわれているところを目撃してしまう。
憤るウテナに西園寺は「彼女は僕の花嫁だ」と言い、このような扱いは当然というように振る舞う。
ウテナは西園寺に決闘を申し込み、薔薇の園にて決闘を行う。
初めての決闘に勝利したウテナ
勝利した特典として、薔薇の花嫁の姫宮アンシーを獲得することになってしまった。
ウテナは薔薇の花嫁を巡る決闘に巻き込まれる日々に身を投じることとなるのだった。













少女革命ウテナとは〜

少女革命ウテナとは、輪るピングドラムや、ユリ熊嵐、アニメ版 美少女戦士セーラームーンを手掛けた幾原邦彦が監督を務めるTVアニメです。

輪るピングドラムについては以前記事にしましたので参考にしてください。↓↓↓
https://misomiso.hatenablog.jp/entry/2018/05/14/174444


話の内容は、先程あらすじで説明した通りです。
少女革命ウテナは、宝塚のような美しさはもちろん、少女漫画の毒々しさ、恋愛の厳しさ、決闘というバトルシーン、あまり注目されなかった同性愛に深く踏み入った作品です。
とても好みが別れる作品ですが、私はよく見直しています。
幾原邦彦らしさ、を肌身で感じることが出来、輪るピングドラムを好きな人にはぜひ見て欲しいです。




















~感想~

少女革命ウテナの好きなところはやはり、人間関係です。
魅力的な数多くのキャラクターがいますが、どこか難があり人間らしさを覗かせます。
そのキャラクター達が織り成す人間関係が現実的で魅力的に見えるのです。
主要キャラクターの天上ウテナはもちろん、薔薇の花嫁である姫宮アンシー、当て馬のような扱いをうける西園寺も、この人間関係に巻き込まれていきます。この辺りは次回、後編としてまとめておきたいと思います。

少女革命ウテナの大まかな感想として特筆すべきことは、少女漫画のような雰囲気で行われる「王子様になるということの難しさ」です。
少女革命ウテナは、アニメのように特徴的でわかりやすく、ありえないような経歴のキャラクターたちが「王子様」を目指します。
「王子様」を目指す理由は千差万別で、純粋に王子様になりたい人もいれば、ただ姫宮アンシーが欲しい人、世界を変える力が欲しい人がいます。
本当にバラバラで、理由はあまり被りません。
それでも、ほとんどの人は天上ウテナに敗れます。
天上ウテナが王子様を目指す理由は、ただ純粋に「本物の王子様になりたい」ということです。
だから彼女は、男装もするし立ち振る舞いも紳士です。
女の子なのに王子様になりたいと思うなんて、無謀だと考える人もいるかもしれませんし、実際そう考えるキャラクターもいました。
だけど最後にはウテナに負けてしまいます。
それはウテナが主人公だからと考えるかもしれませんが、私はその純粋な「王子様になりたい」という気持ちが1番お姫様にとって必要なもので、それこそが人を「王子様」にさせるのだと感じました。


今回の感想は以上で終わります。
次回は、少女革命ウテナの登場人物の関係について掘り下げていきたいと思います。

第5部のその後 恥知らずのパープルヘイズの感想<ネタバレ注意>

今回は、ジョジョ 第5部 アニメ化おめでとうございますということで、小説 恥知らずのパープルヘイズの感想を書いていきたいと思います。


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~恥知らずのパープルヘイズとは~

恥知らずのパープルヘイズとは、ジョジョの奇妙な冒険の第5部 黄金の風 のスピンオフ小説です。
時系列は、第5部完結後から半年後。
つまり、第5部を読んだ前提で話が進みます。
もちろんこの本から読むことも出来ますが、コミックス48~63巻(計16巻)を読んでからこの本を読むことをオススメします。

ジョジョの奇妙な冒険は、第1部から第8部まであり、第8部は今も連載しています。
ジョジョの奇妙な冒険は、第1部から繋がっているストーリーなので、出来ればコミックス1巻から読むことを推奨したいですが、今は第1部から第4部までアニメ化されていますので、そちらを見た方がわかりやすいかもしれません。
恥知らずのパープルヘイズの話を戻します。



~大まかなあらすじ~

彼らと袂を別れたフーゴ
そんな彼はパッショーネのナンバー3 ミスタとその部下に連れていかれていた。

「オレたちの敵ではないということを証明するために、お前はオレたちの敵を殺してこい───それができなかったら、あらためてオレがお前を殺す」

フーゴはミスタの部下 シーラ・E達とチームを組み、旧 パッショーネ負の遺産、「麻薬チーム」の連中を殺すことを命令されたのだった。


ここから先は、本当にジョジョ本編と恥知らずのパープルヘイズのネタバレだけなので、平気だという方はスクロールしてください。








































~感想~

ジョジョを読み終わって直ぐにこの本を読みました。ジョジョのノベライズで評価が高かったものが、この恥知らずのパープルヘイズと第4部を舞台にしたスピンオフ小説である The Bookでした。
The Bookも読んだので、後でブログで記事を書きたいと思います。

恥知らずのパープルヘイズはフーゴが主人公という所が面白いと思います。
フーゴは本編で途中離脱してしまうキャラクターで、本編を読んでいた時少し残念に思っていたからです。
フーゴは真面目で紳士ですが、非常にキレやすく、スタンドも危険というインパクトがあるキャラクターなので、とても面白くていいなぁと思っていました。
恥知らずのパープルヘイズでは、フーゴはかなり本編とはキャラクターが異なりますが、本編で語られなかったフーゴ自身の経緯、離脱した時の心境と後悔、が多く書かれていて、フーゴの成長も読むことができます。
また、フーゴの仲間 シーラ・Eも好印象に感じるキャラクターでした。
敵がまさかの第4部に登場するトニオ・トラサルディーの弟、ということがインパクトがあります。端的にですが、トニオさんの過去も読めて、一石二鳥の気分になりました。

第5部のすぐ後、漫画では描かれなかったディアボロを倒したあとの会話や、この小説がトリッシュで終わるところが第5部らしくていいと思いました。


第5部が好きな人にオススメできる小説です。
気になった人は読んでみてください。

小説版 ゆめにっきの感想<ネタバレ注意>

今回は、小説版 ゆめにっきの感想を書いていきたいと思います。
ネタバレが苦手な方はブラウザバックを推奨します。








ゆめにっき (FreeGameNovel)

ゆめにっき (FreeGameNovel)

















~ゆめにっきとは~

ききやま氏が作成したフリーゲームのことです。
無料でパソコンで遊ぶことができます。
窓付きという名前の女の子が眠り、夢の中をただただ探索するだけのゲームです。探索していくとエフェクトと呼ばれるアイテムを手に入れることができます。
ストーリーも会話もなく目的もありません。
ですが、ゆめにっきはフリーゲームの中でも五本指に入る程、有名で人気があります。
YUMENIKKI -DREAM DIARY- というゲームがKADOKAWAから販売されるほどです。
漫画化、ノベライズ化とされていますが、今回はノベライズ化されたゆめにっきについて深く書いていきます。
ゆめにっきを知らない人は是非プレイしてから、この先を読むことをオススメします。
ゲームのネタバレも多く含みます。


























~感想~

最初に書いておきたいのは、小説版はフリーゲームとは全く異なっているということです。

ゆめにっきは数多くの考察があります。
プレイしてみるとこのゲームは、ストーリーがなくただ探索しているだけということは分かっているのに、最後の唐突な終わりに誰もが意味を求めずにはいられないのです。その気持ちはとても理解できます。
私もたくさんの考察を読んで自分で考えてもみていました。この小説版は数多くの中でも2、3番目に考えられていた説をより具体的に書き出した作品だと思います。

1番有力と考えられていたのは、窓付きがいじめられていて引きこもり夢を見るようになった。そして現実で自殺した、というストーリーです。

これはゆめにっきをプレイした誰しもが考えるストーリーだと思います。

なぜなら窓付きは現実の部屋の扉を開けることを嫌がり、鳥人間という鳥頭の人間(いじめっ子?)を恐れていて、集めていたエフェクトをすべて夢の中の扉の前で捨てると、現実世界のベランダに階段が出現し、飛び降りることが出来るからです。

窓付きが飛び降りる(プレイヤーが背中を押す)と暗転し、落下音と窓付きであろう赤い血が映し出されます。そしてエンドロールが流れることでゆめにっきというゲームが終わります。この衝撃的な終わりに私は心を掴まれました。元々この世界観と奇妙なキャラクターが好きでずっとプレイしていましたが、このエンディングしかないという点により心奪われたのです。

話を戻します。
大きなネタバレになりますが、この小説版の狂言回しであり、主要キャラクターは窓付きではありません。
黄色のポニーテイルの目線を合わせない女の子、通称ポニ子と呼ばれているキャラクターです。
彼女はゆめにっきの中でも人気が高く、窓付き以外だと1番人間っぽい女の子であるという特徴を持っています。
他にもモノ子、モノ江と呼ばれる女の子もいますが彼女たちは色がモノクロで、カラフルなのがポニ子になっています。
そしてめちゃくちゃ有名な特殊イベントがあるのが人気のひとつになっています。(かなりショッキングなのでオススメはしません)

この小説版は、ポニ子が窓付きのあとを歩き、解説していくといったような語り口で続いていきます。ポニ子が話したことがゲーム中1度もありませんでしたが、彼女は窓付きをあなたと呼び、態度は過保護に思えるほど優しいです。

ポニ子は窓付きにとって親しい友人、という考察はよくされていました。ポニ子が居る部屋は窓付きが居る部屋に少し似ているためです。
またあの特殊イベントによって明かされる、ポニ子の2面性を考えされるような表現に「窓付きはポニ子の2面性にトラウマを持っていて、引きこもってしまった」と考えることもできます。

そのように思っていた私の考えをこの小説は粉砕していきました。窓付きはもちろん、ポニ子をここまで掘り下げたものはこの小説以外ないのではないかと感じました。

ここからはポニ子による夢の中と精神病棟でのカウンセリングによって話が終わりに向かっていきます。
この小説では数多くの心理学の用語が書かれています。これは心理学についてポニ子が知識があるというか覚えざるを得なかったという表現なのかもしれません。

ポニ子はカウンセリングをする中で、自分の中にいた何かを思い出して絶叫します。
あなたと呼んでいた彼女が自分の娘だったものだということに気づくからです。
あの子の髪が三つ編みなのはへその緒だから。
あの子の口が開かないのはそこまで成長できなかったから。
あの子の目が閉じていたのは開く前に死んでしまったから。
ここまで気づいた時、戦慄しました。
たしかに窓付きにぴったりだからです。
窓付きがエフェクトを捨てて飛び降りてしまったのは、流産してしまったからということです。

ポニ子が窓付きの母親であるという考察もありました。それはポニ子に会うための辿るルートにあるピンク色や紫色の海とテントが母親のお腹の中のようであると考えることが出来るからです。
確かにそう考えることができます。
ゆめにっきは、製作者であるききやま氏がMOTHERにとても刺激を受け、MOTHERのようなゲームを作りたいと思い作られたゲームです。
MOTHERをプレイしたことがある人は分かると思いますが、ポニ子に会うための道筋の世界はMOTHER1のマジカントそのものです。(マジカントについてはMOTHER1のネタバレを含みますので、気になる人は調べてみてください)

小説版ゆめにっきでは、エフェクトを窓付きが使いますが、そのエフェクトを無意識に考えていたのはポニ子だということがのちのち分かります。

私は通称マフラー子と呼ばれるキャラクターのセリフが好きです。ポニ子が考える窓付きの気持ちなのか窓付き本人の気持ちなのかはわかりませんが、素敵だと思いました。

「ねぇ、お礼が言いたかったの──ありがとう、って。だってこんな可愛い帽子とマフラーを贈ってくれようとしてくれたんだから。私とっても嬉しいの。たぶん、嬉しかったはずなの。だから、ありがとう」


ポニ子は窓付きと一緒に歩きたくて、帽子とマフラーを作ってたのだと思うと少しいいなと思います。

この小説の最後は、ポニ子がマタニティブルーで窓付きを育てる自信のなさや不安から、このような夢を見るようになり、鬱になってしまったのではないかという結論にたどり着き、夢では窓付きと別れることを決意するといった終わりです。

母と子はへその緒で結びつくことで同じ夢を見続けたということなのだと感じました。

この小説はききやま氏公認ではありますが、公式ではないので、この内容を鵜呑みにするのではなく、こういった考えも面白いなというように楽しめたらいいと思います。
これで小説版 ゆめにっきの感想を終わりにします。
気になった人はぜひ読んでみてください。

時がさかしまに流れる街 待ってよの感想<ネタバレ注意>

今回は、蜂須賀敬明の小説 待ってよの感想を書いていきたいと思います。
ネタバレが沢山ありますので苦手な方はブラウザバックを推奨します。







待ってよ (文春文庫)

待ってよ (文春文庫)














~あらすじ~

主人公のビリーがやってきたのは田舎の街。
ニンジャ・ウィザードと呼ばれるビリーは有名なマジシャンで、マジシャンを披露すると共に田舎の海を見るために訪れた。
そんな彼を案内するのは妊婦のこうこ。旦那はいないようで3ヶ月の腹を抱えている。
街には田舎に似つかわしくない時計塔があり、若者が闊歩していた。
そんな彼らと交流している時、こうこが産まれそうだと言った。突然のことに焦るビリーだったが街の人達はこうこの出産よりもビリーの反応に驚いていた。
街の人達はこうこを墓場に連れていき、墓石を退き始めた。
街の人達に墓石を退きるのを辞めるよう訴えたビリーに街の人達は手伝うように頼む。
こうこの苦しげな表情、街の人達の必死な様子に気持ち悪さを感じてしまったビリーは墓石の下の人が生きていることに気づいた。
必死に墓石の下の人を助け出すとそこに居たのは死にかけの老婆で、こうこはありさと言った。
ありさという老婆はこうこの娘だった。
こうこの腹の中の子供がありさだったのだ。











~感想~

生まれた老人が時が経つにつれて若返っていき、子供を作り、やがて赤ん坊になって娘の母胎に帰り再び墓の下から生まれる。奇妙でしかないこの街のあり方に面白さを感じました。
ですが、最初は老婆であるありさの面倒をみることの大変さにとてもクローズアップされているので面白いというより、この街の人の大変さを思い知らされました。
次第に若くなっていくので、普通では初老と言われる時になると学校に通うことになり今まで覚えていたことを学び直していくということが新鮮でした。

様々な人達が出てきますが、私はやはりビリーとこうことありさの関係がよかったと思いました。

ビリーは、とても口がうまく皮肉屋ですが、この街唯一の私たちも同じ世界の人なので、彼の不信感に非常に共感出来ました。
さかしまに流れる人達の前でもマジシャンとして楽しませ、驚かせる彼の姿はとてもかっこいいと思います。

こうこは、この街らしくない許容が大きい女性で、ビリーが困惑し気が動転していても理解を示してくれる女性です。彼女がいなければビリーは街には残らなかっただろうと思います。
非常にモテる女性で、アプローチもさんざん受けてきたようですが、その断る理由も彼女ならではで何となく理解出来ました。若返りを早めないよう努力する彼女は美しいと思います。

ありさは、こうこの娘でとても人見知りで引っ込み思案でしたが言葉を覚えるのは早く、ビリーのマジックの力に誰よりも好奇心を持った人でした。この街を出て行く決心をしてマジシャンとして活躍するのが純粋にすごいと思います。

ビリーとこうことありさの3人とこの街の時間の流れに身を任せていくのは衝撃の連続でしたが、最後を読んでみるとこの作品を読んでよかったと思えました。

登場人物たちの祖母や祖父が登場しなかったので、親が子に還り、子が親に還るという現象はきっと1度だけなのかどうかが気になりました。

続編というか、今後のこの街がどうなっていくのか知りたくなった作品でした。